スーパーなどで売られているあさり。
私も安売りされていれば買い、お味噌汁や酒蒸しにして食べたりしています。
買ったはいいものの、中には開かない状態つまり世間的によく言われる「死んでる状態」のあさりもあります。
死んでるあさりは食べない方がいいと言われたりもしていますが、間違って食べてしまうとどうなるのか、気になりませんか?
また、買う際に生きているかどうか見極める事が出来たらいいなと思いませんか?
という事で今回は、以下の点についてお伝えしていきたいと思います。
この記事で分かる事!
- 死んでるあさりを食べてもいいのか
- あさりの見分け方
- あさりの砂抜き方法
- あさりの保存方法
料理に使えば美味しいあさり。
死んでるあさりは、食べてはいけない気もしますが本当のところはどうなのでしょうか?
死んでるあさりは食べても平気?
それではまず初めに、死んでるあさりは食べてもいいのかお伝えしていきます。
結論から申し上げますと、死んでるあさりは絶対に食べてはいけません。
ですが、死んで間もないあさりは食べても問題ないと言われていますが、生きているあさりと一緒に混ぜて料理するのはやめておきましょう。
死んでるあさりを取り除く事を忘れないようにしてくださいね。
死んでるあさりを食べてはいけない理由としましては、以下のような症状を引き起こしてしまうからなのです。
上記のように食中毒症状を引き起こしてしまうので、気をつけましょう。
あさりによる食中毒は2種類ほどありますので、ご紹介しておきます。
あさりによる食中毒について
あさりによる食中毒は、【ノロウイルス】と【貝毒】に分けられます。
ノロウイルス
【ノロウイルス】という言葉自体は、よく聞くと思います。
ノロウイルスは、感染力が高いです。
ほんのわずかなウイルスでも、体内に入る事で感染してしまいます。
あさり自体にはもちろん毒はありません。
海の中に含まれているウイルスを、あさりやしじみといった二枚貝が貝の中に取り入れて蓄積していきます。
ウイルスを蓄積したあさりを私達が食べる事で、感染すると考えられています。
ですが、調理する際あさりにしっかりと火を通しておけば、ノロウイルスを防ぐ事が出来ます。
ですので、85度~90度の温度で90秒以上加熱するようにしましょう。
ちなみにですが、ノロウイルスというのは、12月~1月がピークとなっています。
貝毒
ノロウイルスに比べて、あまり耳にしない【貝毒】。
実は、ノロウイルスより危険性が高いと言われています。
あさりは、海中のプランクトンを餌としています。
プランクトンの中には、有毒なものもあります。
そして、有毒性のあるプランクトンを食べたあさりは、毒性分ごと蓄積してしまうのです。
これが【貝毒】となります。
さらに貝毒は、【麻痺性貝毒】【下痢性貝毒】【神経性貝毒】【記憶喪失性貝毒】といった分け方が出来ます。
麻痺性貝毒の症状は、食後30分で舌や唇が痺れたりします。
軽症の場合は、1日~2日で治る事が多いです。
重症の場合は体が思い通りに動かなくなったり、最悪の場合は死に至ってしまう恐れもあります。
下痢性貝毒の症状は、食後30分~4時間以内に下痢などの症状が出てきます。
ですが、約3日ほどで治ると言われており、麻痺性貝毒とは違い後遺症や死亡例といった事はありません。
残り2つに関しては、後ほどご説明いたします。
ちなみに、貝毒が発生しやすい時期としましては、3月からジワジワと発生し始めて、4月~5月ごろがピークとなっています。
先ほどノロウイルスの場合は、しっかり火を通せば大丈夫とお伝えしましたが、貝毒は火を通しても毒は無くなりません。
そもそも、貝毒をもったあさりは出荷される事がありませんので、食べる事はありません。
ですが、1つだけ例外があります。
それは、潮干狩りでとってきたあさりです。
潮干狩りでとってきたあさりには、貝毒を持つものも混ざっている可能性があるので、気をつけましょう。
そして、あさりで食中毒を引き起こした場合、どのような症状が出るのか?
先ほどもお伝えしましたが、発熱や下痢などがあります。
ではここで症状に関して、もう少し見ていきたいと思います。
発熱
食中毒になった場合、発熱する事があります。
また、ノロウイルスになってしまった場合は、吐き気や嘔吐も症状として出てきます。
神経性貝毒
神経性貝毒の場合の症状としましては、食後1時間後くらいから、口の中が痺れたりヒリヒリするといった症状が出てきます。
さらには、運動失調や温度感覚にも異変が起きます。
そして、吐き気・嘔吐・下痢といった症状も出てきます。
記憶喪失性貝毒
この種類の症状に関しては、軽症の場合だと食後数時間後に、吐き気・嘔吐・頭痛・腹痛・下痢といった症状が。
重症の場合だと、記憶喪失・平衡感覚の喪失・痙攣・混乱といった症状が出てきてしまい、最悪の場合は死に至ります。
あさりの食中毒では、このような症状が出ますので覚えておきましょう。
ちなみに日本では、神経性貝毒と記憶喪失性貝毒といった症状はまだ出てきておらず、日本では麻痺性貝毒と下痢性貝毒が問題となっています。
ですが、残り2つの症状もいつ出てくるか分かりませんので、気をつけておきましょうね。
そもそもあさりって…
あさりって、皆さんはどこまで知っているでしょうか?
ここで、あさりについて説明させていただきます。
あさりは、2月~4月の春と9月~10月の秋が旬と言われています。
実はあさりというのは、春と秋に産卵をする貝って知っていましたか?
この産卵期に入ったあさりが、肉厚でふっくらしており、旨味がギュッと詰まって絶品と言われているのです。
あさりというのは、日本だけではなくいろいろな地域に存在している食べ物です。
- 韓国・台湾・フィリピンといったアジア地域
- 地中海・フランスといったヨーロッパ地域
- ハワイ・太平洋側の北アメリカ地域
上記のような地域にもあさりは存在しているのです。
そして、気になるあさりの栄養素についてお伝えします。
実は、あさりにはたくさんの栄養素が含まれているのをご存知でしょうか?
上記のような栄養素があさりには含まれているのです。
たくさんの栄養素が含まれているので、食べるのであれば無駄にしたくないですよね。
あさりに含まれている栄養素を無駄にしないためには、タンパク質やビタミンC、ビタミンDといったものが含まれる食材と一緒に調理すると良いですよ!
あさりが死んでる時の見分け方
続きまして、死んでるあさりの見分け方についてお伝えしていきます。
ポイントをまとめますと、このようになります。
これらが、あさりの見分け方のポイントです。
1つずつ見ていきましょう。
袋の中の水を見る
あさりを買う際、入っている袋の中を水をよく見てみてください。
生きているあさりの場合、水は透明で綺麗な状態ですが、死んでるあさりの水は濁っています。
揺らす
手に取ってあさりを揺らしてみてください。
揺らしてみて、口が開かなかったり、閉じたままのあさりは死んでしまっています。
ですが、揺らして開かなかったり閉じたままであったとしても、少し時間が経てばゆっくりと動き出すあさりも中にはありますよ。
匂い
死んでしまっているあさりからは、腐敗臭がすると言われています。
ですので、匂いにも気をつけて買う必要がありますね。
叩く
あさりを軽くトントンと叩いてみてください。
死んでるあさりを叩いてみると、軽くて鈍い音がすると言われています。
加熱
多くの方があさりを加熱して食べると思います。
加熱して、閉じたままのあさりは死んでる証拠です。
ですので、「加熱までしたから大丈夫」と思わず、加熱しても開かないあさりは絶対に食べず捨てるようにしてください。
5つのポイントを覚えておくと、あさりを買う際に死んでるあさりを買わずに済みますよ。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
あさりの正しい砂抜き方法
続きまして、あさりの正しい砂抜き方法についてお伝えしていきたいと思います。
砂が残ったままだと、食べた時に嫌な感じがしてしまいますよね…。
そうならないためにも、正しい砂抜き方法を覚えておきましょう。
まず、砂抜きする際に用意する物はこちらです。
砂抜きする際は、これらを用意してください。
続きまして、砂抜きの手順をご紹介します。
洗う
スーパーなどで購入したあさりは、洗われているので軽く洗えばOK!
ですが、潮干狩りなどで取ってきたあさりは、スーパーで売られているあさりと違ってだいぶ汚れています。
ですので、砂抜きする前に貝同士をこすりながら洗ってください。
海水を用意する
水を500mlを用意します。
そして、ペットボトルのキャップ2杯分の塩を入れて、塩をよく溶かします。
あさりを砂抜きする際の大事なポイントがこちら。
あさりなどの貝類は、「ここは安全な場所だ」という事が分かると、海中の砂の中から管を出し、海水を吸ったり吐いたりして呼吸をしています。
この行動を起こす際、貝の中に砂が入ってしまうのです。
他にも、砂の中を潜ったり砂の上を移動するといった行動でも、貝の中に砂が入ってしまいます。
つまり、貝自身が安全な場所と思い込まない以上、危険を察知し口を頑なに閉じたままで開けようともしないのです。
ですので、貝自身に「ここは安全な場所だ」と思い込ませるためにも、水道水ではなく塩水で砂抜きする必要があるのです。
海水とほぼ同じ塩分である3%の塩水で砂抜きをする事で、あさりに安全な場所だと思わせる事が出来て呼吸もする事が出来ます。
呼吸をする事で、貝の中に入っている砂を吐き出すといった仕組みとなっています。
あさりを入れる
塩水を作ったあとはあさりを入れるのですが、ここでのポイントはこちらです。
あさり全体に覆いかぶさるくらいの水の量では、あさりが酸欠状態になってしまい死んでしまう可能性があります。
ですので、塩水の量は多くし過ぎないようにしてください。
目安としては、あさりの頭が少し出ているくらいがいいでしょう。
また、あさりを入れる際はボウルとざるを一緒に活用してみましょう。
ボウルだけだと、吐き出した砂をあさりがもう一度吸い込んでしまうので、砂抜きする際はボウルとザルを併用しましょう。
砂抜きしている際、あさりの口が開いたままだったり、管が伸びていたりする場合もあります。
そのようなあさりは死んでる可能性があるので、取り除きましょう。
アルミホイルをかけてから放置
塩水に浸かったあさりは、塩水を吐き出し飛び散る可能性も出てきます。
ですのであさりを入れたボウルには、アルミホイルをするようにしましょう。
そして、砂抜き中のあさりは【冷暗所】が1番適していると言われています。
濡らした新聞紙やアルミホイルだと、砂に潜った状態=冷暗所に近い場所となり、あさりもたくさんの砂を吐き出してくれるでしょう。
室温が高い夏の時期は、冷蔵庫に入れて置いておくのが〇。
涼しい時期などは、冷蔵庫に入れなくても問題ありません。
そして、砂抜きの時間ですが2~3時間を目安にするといいですよ。
ちなみに、潮干狩りで取ってきたあさりは、半日ほど砂抜きするのがおすすめです。
あさりを洗う
砂抜きされたあさりを取り出し、もう一度貝同士を洗いましょう。
洗う際は、水道水でOKです。
これらがあさりの正しい砂抜き方法となります。
家にある道具で出来るので、ぜひあさりを購入した際はこの手順でやってみてくださいね。
あさりの保存方法
それでは最後にあさりの保存方法について、お伝えします。
冷蔵保存の場合
買ってきたあさりをすぐ食べるのであれば、冷蔵保存でOKです。
- 塩水に浸す
- 保存容器にアルミホイルを被せる
- 冷蔵庫に入れて保存
これが冷蔵保存の仕方です。
スーパーなどで購入したあさりは必ず、ラベルに記載されている日付を目処に食べましょう。
冷凍保存の場合
そして、冷凍保存の場合についてですが、冷凍保存は3種類ほどありますので、全てご紹介させていただきます。
冷凍する際は、前もって砂抜きしておくようにしてください。
冷凍してしまったあさりは砂抜きが出来なくなるため、冷凍する前に砂抜きする事をお忘れなく。
そして冷凍保存には3種類あるとお伝えしましたが、このような冷凍保存方法があります。
- 殻つきのまま冷凍
- 殻つきのまま水に浸して冷凍
- むき身にして冷凍
それでは1つずつ見ていきましょう。
殻つきのまま冷凍
1の水気をとるですが、あさりに水気があるとくっついてしまい殻が割れやすくなってしまいますので、きちんと取りましょう。
2の工程での注意点としましては、保存袋に入れる際、あさり同士が重ならないようにしましょう。
そして、ストローなどを使って空気を抜きしっかり保存袋を閉めましょう。
3の工程ですが、冷凍庫に入れる際は、アルミやステンレスのバッドの上に保存袋を置きましょう。
アルミなどのバッドの上に置く事によって、急速に冷凍させる事が出来ます。
凍らせるまでに時間がかかってしまうと、細胞が壊れてしまい解凍する際に、水分が出てしまいます。
その水分の中には、食材の旨味も含まれているので、もったいないです。
ですので、アルミなどのバッドを使い、急速に冷凍させましょう。
殻つきのまま水に浸して冷凍
この方法は、あさりを汁気の多い料理に使う際におすすめの方法となります。
1の工程ですが、前もって砂抜きしたあさりを殻つきのまま冷凍保存袋に入れてください。
先ほどとは違い、水気を取る必要はありません。
2の工程では、ひたひたになる程度まで水を入れてください。
使う水は、冷たい水か氷水がおすすめです。
3の工程に関しては、先ほどと同じようにアルミなどのバッドを活用しましょう。
むき身にして冷凍
殻が必要のない料理に使う際おすすめの方法です。
1の工程ですが、耐熱容器に砂抜きしたあさりを並べてラップをします。
600Wで2分程温めましょう。
温めてみてあさりが開いていなかったら、30秒ずつ加熱してみましょう。
2の工程ですが、スプーンなどを使って身を取りだしましょう。
その際に出た、あさりの汁などは別の容器に入れて保存しておくと、出汁としても活用出来ます。
3の工程ですが、粗熱を取ってから冷凍保存袋に入れましょう。
これらが、あさりの保存方法となります。
そして解凍方法につきましては、むき身のみ冷凍した場合は自然解凍で大丈夫です。
殻付きで冷凍した場合ですが、自然解凍は向いていないので、冷凍した状態で一気に加熱するようにしてください。
殻付きのまま冷凍した際、自然解凍だと時間がかかってしまいます。
ゆっくり解凍してしまうと、貝柱の細胞が壊れてしまい、殻が開かなくなってしまうのです。
ですので、自然解凍で解凍するのはやめておきましょう。
ちなみに、水に浸して冷凍したあさりの場合は、一緒に凍らせた水ごと入れて使うといいですよ。
まとめ
- 死んでるあさりは絶対に食べてはいけない
- あさりによる食中毒は【ノロウイルス】と【貝毒】に分けられる
- あさりの見分け方は、いくつかのポイントがある
- あさりの保存のやり方は、いくつかある
という事で今回は、死んでるあさりを食べた際の症状や砂抜き方法など、あさりについていろいろとお伝えしてきました。
死んでるあさりを食べる事で、いろいろな症状が出てきてしまうので決して食べないようにしましょう。
あさりを買う際は、こちらで紹介したポイントを抑えながら生きているあさりを選ぶようにしましょう。
また、ここで紹介した砂抜き方法もぜひ活用してみてくださいね。