香ばしい香りとねっとりした甘さが魅力の焼き芋。
食べる際、あなたはどうしていますか?「なんとなく衛生面が気になる」「食感が硬そう」と、無意識に皮を剥いて食べている方も多いのではないでしょうか。
実は、その捨ててしまっている皮こそが、栄養の宝庫です。
今回は、焼き芋の皮に秘められた驚きの効果や、自宅で最高に美味しく焼き上げるコツをご紹介します。
これを読めば、今日からの焼き芋の食べ方が変わるかもしれません。
焼き芋は皮ごと食べるべき?驚きの栄養効果と剥いてしまう理由を徹底解説

焼き芋を食べる際、皮ごと食べるべきなのか?
結論から申し上げますと、皮ごと食べるのがおすすめです。
皮を剝がしながら食べるという方も多いですが、実は皮ごと食べた方が栄養価も高いので、剥かさないで食べるのが1番です。
さつまいもの皮には、食物繊維やビタミンなどの栄養が多く含まれています。
さらに、さつまいもに含まれているデンプンは冷めることで「レジスタントスターチ」という物質に変化します。
これにより食物繊維のような働きをするようになり、血糖値の上昇を抑えたり、腸内環境を整えておならの臭い・量を減らしたりといった嬉しい効果も期待できます。
また、さつまいもの内側部分の皮には「ヤラピン」という成分が含まれているため、皮ごと食べれば栄養素を無駄にすることなく効率よく取り入れられます。
農薬や衛生面は大丈夫?
皮ごととなると、農薬などが気になる方もいるでしょう。
ですが、焼き芋の皮は農薬の影響が少ないと言われているので、そこまで心配しなくても大丈夫です。
土の中で育つさつまいもは、土の上で育つ野菜と比べても農薬が残りにくい特徴があります。
農家が使用する農薬のほとんどは水に溶ける性質のものなので、調理する際にしっかりと皮を洗えば問題ありません。
みんなが焼き芋の皮を剥いてしまう3つの理由
「皮ごと食べた方がいい」と分かっていても、皮を剥いてしまうのには以下のような理由があります。
- 汚い: スーパーなどで剥き出しの状態で置かれている焼き芋もあり、長時間空気に触れている衛生面が気になってしまう。
- 硬い: 低温でじっくり火を入れて甘みを出していく過程で皮が硬くなり、中のねっとりした食感とのギャップが気になる。
- 焦げている: 部分的な焦げに苦味があったり、「焦げは体に良くない」というイメージがある。
剥がして食べる理由をまとめてみると納得できる部分も多いですが、そこまで気にならないのであれば、ぜひ皮ごと食べて栄養を丸ごとゲットしちゃいましょう!
カビが生えた焼き芋はどこまで安全?知っておくべきリスクと見極め方

さつまいもにカビが生えてしまった際、少しの見た目の変化なら「もったいないから削ればいいか」と軽く考えてしまいがちですが、実はカビの生え方や種類によっては食べるのを完全に避けた方がよいケースもあります。
植物の皮に生えるカビの中には、目に見える部分だけでなく、内部にカビの根(菌糸)や目に見えない「カビ毒(マイコトキシン)」を広げているものがあります。
さつまいもは比較的硬い組織を持っていますが、水分を多く含んで柔らかくなっている部分や、傷口からカビが深く入り込んでいる場合は、表面を切り落としただけでは安全と言い切れません。
特に注意したいポイントは以下の通りです。
- 異臭や変色が広範囲に及ぶ場合: カビが生えている周辺がジュクジュクと腐敗していたり、カビ臭さや酸っぱい異臭がしたりする場合は、内部まで菌が回っている可能性が高いため食べるのは避けましょう。
- カビの色と種類: 一般的な白カビや青カビであっても、芋全体にわたって根を張っていることがあります。少し削った程度で綺麗にならない場合や、異様な色のカビが繁殖しているときは無理に食べないのが無難です。
「カビが生えたら部分的に切れば大丈夫」と一概に判断せず、異臭や柔らかさ、傷みの広がり具合をしっかり確認し、少しでも不安があるときは潔く諦めるのが安全です
焼き芋の皮の栄養や効果とは?

焼き芋は、皮ごと食べた方が栄養素が高いという事でしたが、皮にはどういった栄養や効果などがあるのでしょうか? 簡単にまとめますと、このようになります。
- 食物繊維
- アントシアニン
- ヤラピン
- クロロゲン酸
- カルシウム
- ビタミンB
- ビタミンC
焼き芋の皮にはこれだけの栄養素が含まれています。
実だけでは摂れない栄養素が、皮には多く含まれていると言われているのです。
それでは、それぞれの栄養素について詳しく説明を加えさせていただきます。
食物繊維
食物繊維には2種類ありまして、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維といったものに分けられます。
水溶性食物繊維の働き
- 便の水分を増やし柔らかくする
- 消化管の中でゲル状に変化し、糖の吸収を邪魔する
- 腸内細菌のエサになる
水溶性食物繊維は、水に溶けやすいと言われています。
腸内環境を整えてくれる効果が高いと言われている水溶性食物繊維。便秘・下痢といった不調を治してくれる働きもあります。
免疫力向上や肌も綺麗にしてくれる栄養素の1つです。
不溶性食物繊維の働き
- 便のかさを増して、腸を刺激してくれる
- 腸内の有毒物質を排出してくれる
- 腸内細菌のエサになる
不溶性食物繊維は、水溶性食物繊維とは逆で水に溶けないのでそのままの腸内まで届く事が可能な食物繊維となります。
どちらが含まれていても嬉しい成分なのですが…実は、焼き芋にはこの2種類の食物繊維が含まれているというのです!
異なる働きもありますが、どちらも便秘解消に繋がりますし、大腸ガンの予防にも効果的とされています。
アントシアニン
アントシアニンに関してですが、さつまいもの皮に含まれている紫色の色素を意味します。
紫キャベツ・ナス・ブルーベリーといった、紫色の野菜や果物にも含まれている成分となります。
アントシアニンの働きは、
- 眼精疲労の回復
- アンチエイジング
- 生活習慣病の予防
といった働きをもたらしてくれます。ポリフェノールの1種であるアントシアニンは、高い抗酸化作用があります。
抗酸化作用という言葉もよく耳にしたりしますが、働きとしましては生活習慣病の原因となる活性酵素の働きを抑えてくれるので、細胞の老化を防いでくれます。
ヤラピン
先ほども出てきましたヤラピン。ヤラピンの働きは、
- 腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進してくれる
- 便を柔らかくしてくれる
といった働きがあります。
蠕動運動とは: 消化した食べ物を腸が伸びたり縮んだりを繰り返し、腸内を移動し体の外へ排出する運動の事
ヤラピンというのは、さつまいもを切った時に断面に出てくる白い液体の事を言います。
主に、皮の近くに多く含まれている成分です。
ヤラピンは、さつまいも特有のものとなり食物繊維と合わさると、2つの相乗効果で整腸作用に繋がります。
クロロゲン酸
クロロゲン酸がもたらしてくれる効果としましては、
- 抗酸化作用
- 脂肪の吸収を抑えてくれる
- 生活習慣病の予防
このような効果をもたらしてくれます。
抗酸化作用が活性酸素を取り除く働きをしてくれるので、ガン細胞の発生を抑制してくれたり、脂肪の吸収を抑えてくれるのです。
そのため、ダイエット効果にも期待が出来ます。
クロロゲン酸を摂ったあとに、運動すると効果がさらに高くなるのでぜひおすすめです。
クロロゲン酸は、ポリフェノールの1種で、コーヒーなどにも含まれているものとなります。
動脈硬化・糖尿病などにも効果的と言われている成分です。
カルシウム
焼き芋の皮にはカルシウムも含まれています。
- 骨・歯を作る
- 血液の凝固作用
- 精神の安定
カルシウムには、このような効果があるとされています。
カルシウムは、乳製品・海藻・小魚・緑黄色野菜に含まれているものですが、実は芋類にも豊富に含まれているのです。
芋類と言ってもいろいろと種類がありますが、その中でもさつまいもの皮に多く含まれています!
体を作るのに大事な栄養素の1つなので、積極的に摂りたい栄養素ですね。
ビタミンB
脳のエネルギー源に必要とされている栄養素がビタミンBとなります。
- 神経機能の維持
- ホルモンの分泌を高めてくれる
- 髪・爪の粘膜を保護してくれて、なおかつ健康に保ってくれる
このような効果がビタミンBには含まれています。
ビタミンBが不足している状態だと、エネルギー代謝が低下してしまうのです。
その結果、疲れやすくなってしまいますので、しっかりと摂るようにしましょう。
ビタミンC
ビタミンCも多く含まれているさつまいも。
- 免疫力向上
- 肌のシミ防止
- 美容効果
このような効果があります。
ビタミンCは、水に溶けやすいと言われている栄養素です。
ですが、さつまいもにはデンプンが含まれているので、ビタミンCを守ってくれるのです。
加熱しても、デンプンが守ってくれるのでビタミンCは失われる事がありません。
このような嬉しい効果が含まれています!
焼き芋の皮が食べられないケースはある?

焼き芋の皮は食べた方がいいという事でしたが、場合によっては食べられない場合もあるのか、お伝えしていきたいと思います。
カビが付いている
長期保存が可能なさつまいも。
ですが保存状態が悪いと、カビが生えてしまう事もあります。
ふわふわで白いカビや、青カビなどが繁殖する場合も。
カビが生えていると食べてはいけないと思いますが、さつまいもの中身は非常に硬いですよね。
中までカビが生えているという事はありません。
ですので、カビが生えてしまっている部分だけ切り落せば食べても問題ありません。
焦げている
真っ黒に焦げてしまっている場合も中にはあり、焦げた部分には発がん性があると言われています。
ですがそれは、動物性のタンパク質が焦げた部分の事だけの話となります。
さつまいもの焦げには発がん性物質は含まれていません。
ですので、焦げた部分を食べてしまっても問題はありませんので、ご安心ください。
苦味が気になるという方は、焦げた部分を避けて食べるといいでしょう。
自宅で簡単!甘くてしっとり仕上がる焼き芋の美味しい作り方

最後に、焼き芋の美味しい作り方をお伝えしたいと思います。
美味しい焼き芋の作り方のポイントはこちら。
- 丸ごとじっくり火を入れる事
このポイントを守れば、ご家庭のオーブンやトースターでも美味しい焼き芋が仕上がります。
用意するのは、さつまいもとアルミホイルのみです。
また、さつまいもを用意する際は、汚れや傷がない物を選び、食べられるサイズのものを選ぶようにしてください。
手順・作り方
- さつまいもを用意し、皮ごと丸洗いする
- アルミホイルで全体を包む
- 160℃のオーブンで90分焼く
- 竹串が通れば完成
時間はかかりますが、じっくり火を入れる事でしっとりとした食感の焼き芋が出来ます。
焼いた後、30分ほど放置し、余熱で蒸らす事でより甘味が増した焼き芋に仕上がります。
ちなみにアルミホイルに包む際は、包む前にアルミホイルをくしゃくしゃにしましょう。
くしゃくしゃにする事で熱伝導がよくなり、上手に焼き上げる事が出来ます。
電子レンジじゃダメ?
焼き芋を電子レンジで作るというのは、残念ながらNGです。
時間をかけて焼く事で、水分が蒸発し甘味が増えていきます。
ですが電子レンジは、急激に温度を上げるといった調理法となるので、甘味がなかなか増えないといった難点があります。
ですので、電子レンジは使わず、オーブンやトースターで焼くようにしてください。
まとめ

- 焼き芋の皮は栄養価が高いため、皮ごと食べるのがおすすめ
- 焼き芋の皮には、多くの栄養素が含まれている
- カビが生えていても、中まで生えているわけではないので切り落とせば食べられる
香ばしい焼き芋は「皮ごと食べる」のが圧倒的におすすめです。
衛生面や食感から剥いてしまいがちですが、皮やその周辺には食物繊維、アントシアニン、ヤラピン、各種ビタミンなど、実だけでは摂れない栄養素がぎっしり詰まっています。
調理の際は、アルミホイルをくしゃくしゃにしてから包み、160℃のオーブンで90分じっくり焼いて余熱で蒸らすことで、最高にしっとり甘い焼き芋に仕上がります。
カビや強い傷みがある場合を除いて、ぜひ今日から皮ごと丸ごと味わってみてくださいね。


