以前ココアをテーマにして、いろいろとお伝えしました。
ココアの原料と言えば、カカオですよね。
カカオと言えば、チョコレートを思い浮かべる方も多いはずです。
同じ原料でもあるココアとチョコレート。
でも何が違うのか気になりませんか?
同じ原料だけど、詳しい違いまでは…。
ということで今回は、以下の点についてお伝えしていきたいと思います。
ココアとチョコレート、普段から口にする物ではありますが、何がどう違うのか見ていきましょう!
ココアとチョコレートの違いはある?
それでは、ココアとチョコレートの違いを見ていきましょう。
ココアとチョコレートの原料は【カカオ】です。
こちらの表をご覧ください。
純ココア100g | チョコレート100g | |
エネルギー | 271kcal | 558kcal |
タンパク質 | 18.5g | 6.9g |
脂質 | 21.6g | 34.1g |
炭水化物 | 42.4g | 55.8g |
カリウム | 2800㎎ | 440㎎ |
カルシウム | 140㎎ | 240㎎ |
マグネシウム | 440㎎ | 74㎎ |
リン | 660㎎ | 240㎎ |
鉄 | 14.0㎎ | 2.4㎎ |
亜鉛 | 7.0㎎ | 0.55㎎ |
食物繊維 | 23.9g | 3.9g |
ポリフェノール | 4.1g | 0.7g |
テオブロミン | 1.7g | 0.2g |
表を見てもらうと分かるように、同じ原料であっても栄養価は変わってきます。
では、なぜ同じ原料なのに栄養価が変わってくるのか?
その理由としましては、製造工程にあるのです。
【ココアの作り方】
- カカオ豆を用意
- カカオ豆に悪いカカオ豆やゴミなどが入っていないか選別
- 豆を砕いて皮を除く(ここで出来上がった物を【カカオニブ】と言います)
- カカオニブを炒って、カカオ独特の味を引き出す
- チョコレートの風味を良くするために、数種類のカカオニブと混ぜ合わせる
- カカオニブをすり潰す (※カカオニブにはココアバターが多く含まれているので、すり潰すとドロドロになり、その状態をカカオマスと言う)
- カカオマスから一定量のココアバターを分離させ、ココアの塊が出来上がる (※ココアバターはチョコレートで使う)
- ココアの塊を荒く砕き、粉砕機で細かくさせる
- ココアパウダーに砂糖と粉乳を加える
- 防湿性、密閉性に優れた缶や、アルミ箔を使用した袋に入れる
- 完成
これが、ココアの作り方となります。
続いて、チョコレートの作り方を見ていきましょう。
【チョコレートの作り方】
- カカオ豆を用意
- カカオ豆に悪いカカオ豆やゴミなどが入っていないか選別
- 豆を砕いて皮を除く(ここで出来上がった物をカカオニブと言います)
- カカオニブを炒って、カカオ独特の味を引き出す
- チョコレートの風味を良くするために、数種類のカカオニブと混ぜ合わせる
- カカオニブをすり潰す (※カカオニブにはココアバターが多く含まれているのですり潰すとドロドロになり、その状態をカカオマスと言う)
- カカオマスに、ミルクや砂糖、ココアバターを混ぜ合わせる
- ロールにかけて舌触りが良くなるまで、滑らかな状態にする
- 機械に長時間かけてよく混ぜる(この時点でチョコレートの香りがし始める)
- チョコレートの温度を調整して、含まれているココアバターを安定させます
- 型に流し、振動を与えて、気泡を取り除く
- 冷却させて、型から外す
- 包装してから、品質を安定させるために、湿度と温度が調整された場所に一定期間熟成させる
- 完成
これが、ココアとチョコレートの製造工程の違いとなります。
1~6までは同じ工程ですが、7からは全く違う工程となりましたね。
ココアとチョコレートの工程を、簡単にまとめるとこのようになります。
- ココア ⇒ ココアバターを抽出して粉状にした物
- チョコレート ⇒ ミルク・砂糖・ココアバターを混ぜた物
ココアバターを入れるか、入れないかで違ってくるようですね。
ココアやチョコレートに含まれるカカオの効果とは?
ココアとチョコレートの栄養価の違いが分かったところで、次に原料であるカカオの効果について見ていきましょう。
カカオは、さまざまな効果をもたらしてくれるのです。
カカオの効果
カカオの栄養素で有名なのが、カカオポリフェノールです。
カカオポリフェノールには、強い抗酸化作用があります。
そのため、活性酵素を抑制してくれて、肌へのダメージを軽減してくれるので、美肌効果があります。
そして、運動する前にカカオポリフェノールを摂取しても、嬉しい効果があります。
運動する前に摂取する事で、足の関節がしなやかになるのです。
しなやかになると筋力も持続出来ますし、動きやすい体を持続する事も可能なのです!
カカオポリフェノールの効果は、これだけではありませんよ。
まとめてみましたので、こちらをご覧ください。
- 発がん予防
- 血圧の改善
- 動脈硬化を防ぐ
- 認知症予防
- インフルエンザ予防
カカオポリフェノールだけでも、こんなに効果があるのは驚きですね。
インフルエンザの予防まで出来ちゃうのはイイね!
そして、カカオには食物繊維も豊富に含まれています。
食物繊維には【リグニン】というものが含まれており、このリグニンと言うのが腸内環境を整えてくれます。
さらには、コレステロール値も下げてくれるので、メタボ予防や便秘が改善されるのです。
ですが、メタボ予防があると言いましたが、気を付けなければいけない点もあります。
これは、純ココアや高カカオチョコレートなどの、カカオの含有量が高い物を口にした時の場合です。
ココアには、砂糖やミルクがたくさん入っている高カロリーの物もあります。
高カロリーの物を摂取してしまうと、メタボ予防にはならず、太っていく一方なので気をつける必要があります。
そして、カカオにはリラックス効果も得られるのです。
カカオには、【テオブロミン】というものが含まれております。
このテオブロミンには、大脳皮質を刺激し、血行を促進してくれて脳に栄養や酵素を届けてくれるので、集中力をアップしてくれる働きがあります。
リラックス効果も得られるテオブロミン。
記憶力を高める効果もあるので、記憶力に自信が無いという方はカカオを気にしてみてもいいでしょう。
カカオには、カルシウム・マグネシウム・カリウム・ミネラルといった、いろいろな栄養素を兼ね備えているんですよ。
ここまで、カカオの効果についてお伝えしてきましたが、他にも効果があるので、ご紹介しておきます。
- 冷えやむくみの解消
- 安眠効果
- 善玉コレステロールの増加
- ストレス軽減
カカオには、いろいろな美容効果と健康効果があるという事が分かりましたね。
さまざまな効果をもたらしてくれるカカオ。
ちなみに、カカオポリフェノールの1日の摂取量としましては、600㎎とされていますので、摂取し過ぎないようにしてくださいね。
カロリーを気にしないで摂取するには?
ココアとチョコレートとなると、気になるのがカロリーですよね。
カロリーを気にせずに食べる方法をお伝えします。
ココアの場合
ココアのカロリーを気にしないで飲むのであれば、ピュアココアがおすすめです。
ココアには、ピュアココアと調整ココアの2種類があるのをご存知ですか?
ピュアココアというのは、カカオマスからココアバターを除去したパウダー状のココアの事です。
調整ココアは、ピュアココアに砂糖やミルクを足したココアの事を言います。
カロリーを抑えて、ココアを飲みたいのであればピュアココアを飲むといいでしょう。
チョコレートの場合
チョコレートのカロリーを気にしないで食べたいのであれば、高カカオの物で、砂糖の添加量が少ない物がおすすめです。
そして、ナッツが入っているチョコレートもおすすめです。
おすすめとは言いましたが、食べ過ぎは禁物ですよ。
ココアのレシピでおすすめなのは?
それでは続きまして、おすすめのレシピをお伝えいたします。
先ほど出てきました、ピュアココアには甘さがありません。
甘さが無いと物足りないという方に、ピュアココアを使った美味しいレシピをお伝えします。
カロリーを抑えながら、美容と健康に効果的なレシピとは?
- ピュアココア+はちみつ
- ピュアココア+豆乳
- ピュアココア+アーモンドミルク
こちらが、ピュアココアを使ったおすすめのレシピとなります。
甘さが足りないからと言って砂糖を入れるのではなく、はちみつを入れましょう。
ピュアココアを白湯で好みの濃さにしてから、はちみつ小さじ1を加えます。
これで完成です。
砂糖のカロリーとはちみつのカロリーは、結構違います。
砂糖は100gあたり、384kcalとなります。
一方、はちみつは100gあたり、294kcalとなります。
約25%のカロリーダウンに繋がります。
ココアを牛乳で飲む方が多いと思いますが、牛乳を豆乳に換えてみましょう。
豆乳と言っても、無調整豆乳がおすすめです。
牛乳を豆乳にする事で、体脂肪の蓄積を抑えてくれる働きがあります。
アーモンドミルクもおすすめです。
アーモンドミルクは牛乳や豆乳に比べて、低カロリーで低糖質の飲み物です。
さらに、ビタミンDやカルシウム、ビタミンE、食物繊維も豊富です。
ピュアココアとアーモンドミルクを合わせて飲めば、便秘解消にも繋がります。
これが、ピュアココアのおすすめの飲み方となります。
ぜひ試してみてくださいね。
ココアやチョコレートの注意点は?
最後に、ココアやチョコレートを食べる際の注意点をご紹介しておきます。
美容効果や健康効果についてお伝えしてきましたが、効率よく食べたいのであれば、カカオの含有量を気にしてみましょう。
カカオの含油量が多ければ多いほど、美容効果や健康効果は高くなります。
含有量が高いほど、それに反比例してカロリーは下がります。
ですので、カロリーを抑えたいのであれば、含有量が高い物を選ぶといいですね。
まとめ
- ココアとチョコレートでは栄養価が違う
- ココアとチョコレートの製造工程では違いがある
- カカオにはいろいろと嬉しい効果がある
今回はココアとチョコレートの違いについて、お伝えしてきました。
原料は同じだけれど、栄養価の違いや、製造工程も違うココアとチョコレート。
さらに、カカオにはいろいろな効果があるという事が分かりました。
食べ過ぎはよくありませんが、カロリーを抑えることが出来る物なので、上手に取り入れて嬉しい効果を手に入れてくださいね。