日頃から使う事が多いお肉。
安売りしている時に買って、冷凍庫などにストックしているという方も多いのではないでしょうか?
冷蔵庫や冷凍庫に入れておいたはずのお肉ですが、一部が変色してしまっていたといった経験はありませんか?
変色したお肉を目の当たりにすると、「もしかして腐ってる?」と思ってしまいますよね。
「でも火を通すから大丈夫」と思って、使うのはNGなのです!
という事で今回は、以下の点についてお伝えしていきたいと思います。
日頃から使う事の多いお肉ですが、間違った使い方をしてしまうと大変な目にあってしまいますよ!
ぜひ最後までご覧ください。
腐った肉は加熱したら食べられる?
腐ってしまったお肉は、火を通せば食べてもいいのかについてお伝えしていきたいと思います。
結論から申し上げますと、腐ったお肉は加熱などして火を通したとしても絶対に食べてはいけません。
その理由は、食中毒になってしまうリスクが高いからです。
以下のものをご覧ください。
- サルモネラ菌
- カンピロバクター
- 腸管出血性大腸菌
- 黄色ブドウ球菌
上記のものは、農林水産省が定めている食中毒を起こしてしまう細菌です。
このような細菌に感染してしまうと、あらゆる症状が現れてしまうのです。
食中毒になるとされている細菌は、加熱しても死滅しないといった特徴を持ちます。
死滅していない菌を食べてしまう事で、食中毒になってしまうといった結果に…。
どのように調理したとしても、決して細菌は死滅しないので腐っているお肉は、絶対に食べてはいけません。
ちなみに…
先ほど出てきました、細菌について少し説明させていただきます。
潜伏場所は、人・牛や豚、ニワトリなどの腸内、河川・下水などといった自然界に広く生息しています。
ネズミやハエ、犬や猫なども体内に持っている細菌とも言われています。
ペットからの感染もあるという事ですね。
サルモネラ菌の特徴は、乾燥に強いといった特徴と、少しの菌でも食中毒を発症してしまうといった特徴があります。
万が一、サルモネラ菌で感染してしまった場合、吐き気・腹痛・38℃前後の発熱・下痢といった症状が現れます。
潜伏期間は、6~72時間と言われています。
サルモネラ菌は、お肉などに付着している菌ではありますが、卵にも付着している事が多いです。
卵の賞味期限というのは、【安心して生食できる期間】という意味が込められています。
賞味期限が過ぎてしまった卵を、生で食べるのは非常に危険です。
生卵を食べ、食中毒になってしまった子供が亡くなるという事例もあります。
賞味期限が過ぎてしまった卵を食べる際は、必ず加熱処理をする事を心がけてください。
常温保存などの保存状態によっては、廃棄した方がいい場合もあります。
潜伏場所は、牛や豚、ニワトリの腸内に生息しています。
犬や猫といったペットの糞などにも、保菌している細菌です。
お肉の中でも鶏肉が感染率が高いと言われており、その他にも加工品や飲用水でも感染する可能性があります。
菌の特徴としましては、酸素が薄い場所でも菌が増殖する事と、少量の菌でも感染する事です。
潜伏期間は、1~7日間とされています。
鶏肉を生食で食べてしまうと、カンピロバクターで食中毒を引き起こしてしまう可能性があります。
きちんと火を通してから食べるようにしましょう。
また、お肉などのトレイなどに溜まるドリップ(ピンク色の液体)も他の食品に掛からないようにしてください。
耳にした事がある【O157】は、この腸管出血性大腸菌の代表的な細菌の1種です。
腸管出血性大腸菌になってしまう原因の食品は、レバ刺しやハンバーグ、牛のたたきやローストビーフ、サラダなどいろいろな食材から見つかっています。
感染してしまうと、頻繁な水様便から始まり、その後の症状としましては激しい腹痛と下痢、血便といった症状が見られます。
発熱する方も中にはいます。
潜伏期間としては、3~8日となっています。
免疫力が低いという方が感染してしまった場合は、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの合併症を引き起こしてしまう可能性も。
ひどい症状に悩まされる方がいる一方で、全く症状が出ないといった方や、軽い腹痛や下痢で終わるという方も中にはいます。
潜伏場所は、人や動物の傷口・手指や鼻、喉や耳、皮膚などの広いところで生息しています。
20~30%の健康な方が持っている菌とも言われています。
傷口や手荒れしている部分には、通常よりも黄色ブドウ球菌が多く繁殖しています。
傷口があったり手荒れしている場合は、素手で調理されたものを触ったり、調理器具を触ったりしないようにしましょう。
おにぎりやサンドイッチといった、直接手を触れる事が多い料理を作る際は、使い捨ての手袋やラップなど使いましょう。
感染してしまった際は、激しい吐き気や嘔吐、下痢や腹痛などが症状として現れます。
潜伏期間は、30分~6時間ほどです。
食中毒になってしまうと、厄介な事だらけですので、腐ってしまったお肉は食べないようにしましょう。
腐った肉を食べてしまった時の対処法
万が一、腐った肉を食べてしまった時の対処法をお伝えします。
先ほど食中毒についていろいろとお伝えしましたが、感染する細菌によっては潜伏期間が大きく異なります。
腹痛や下痢といった食中毒のような症状が出た場合は、1週間前までの行動を思い返してみるのも大事です。
その際に、何を食べたのかも一緒に思い出せるといいですね。
そして、腐ったお肉を食べてしまった時の対処法と応急処置に関して。
万が一、食中毒の症状が出てしまった場合は、以下の応急処置を行いましょう。
- 水分を取る
- 吐きやすい態勢で過ごす
- 胃腸薬を飲む
食中毒の症状には、下痢や嘔吐があります。
下痢や嘔吐を繰り返す事で、脱水症状になってしまう可能性もあるので、水分補給を忘れないようにしましょう。
その際に飲む飲み物としましては、水ではなく、塩分も一緒に摂れるのが理想的です。
ですので、経口補水液で水分補給を行うと良いでしょう。
吐きやすい態勢で過ごす理由としては、嘔吐物が気管に詰らないようにするためです。
繰り返す下痢や嘔吐のダメージを回復させる意味でも、胃腸薬を飲むのもアリでしょう。
ちなみにですが、細菌の排出を止めてしまうので下痢止めを飲むのはやめておきましょう。
症状が重いという方は、病院に行き診察を受けるようにしてください。
腐った肉の見分け方
続きまして、腐ったお肉の見分け方についてご紹介します。
お肉の表面が、茶色や灰色になってしまっているお肉は腐っている可能性が高いです。
茶色や灰色に変色している原因としましては、細菌が増殖していると思っていいでしょう。
また、お肉の表面に斑点があったり、トレイに大量の水分が出ている場合も腐っていると思いましょう。
味や匂いに関して。
食べた時に、酸味やアンモニアのような匂いがした場合は、腐っていると思いましょう。
お肉を使う際、ラップなどを取った時点で酸っぱい匂いやアンモニア臭といった異様な匂いを感じとります。
変な匂いがする腐ったお肉を加熱しても、味がよくなるわけではありません。
また、細菌が死滅する訳でもありません。
味や匂いが変と思ったら、腐っている可能性が高いの食べないでおきましょう。
見た目や匂いだけではなく、触るとぬめりを感じる事もあります。
表面がヌルっとしていたり、調理している際に糸が引くといった状態であれば、腐っていると判断しましょう。
加熱しても死滅する事がない細菌なので、腐ったお肉はすぐに処分しましょう。
その際に、使っていた調理器具で感染させないようにするためにも殺菌しておきましょう。
お肉に何らかの違和感を感じた際は、腐っていないか見極める必要があります。
腐った肉はどう捨てればいいのか
腐ったお肉の処分方法についてお伝えします。
おすすめの処分方法は、こちらです。
- 腐ったお肉を新聞紙に包む
- 腐ったお肉に重曹をかけて、新聞紙に包む
- 捨てる直前まで冷凍室に入れておく
これがおすすめの処分方法となります。
腐ったお肉は、ゴミ箱の中でも腐敗していきます。
ですので、上記の処分方法で処分する事をおすすめします。
新聞紙のインク、重曹には吸着効果というものがあります。
腐ったお肉から放たれる異臭などを、緩和してくれる働きがあります。
細菌の増殖や腐敗を止めたいのであれば、捨てる直前まで冷凍庫に入れて、冷凍させておくのもおすすめです。
ラップで包み、保存袋に入れて冷凍庫に入れておけば、他の食材に影響する事はないので、ぜひ試してみてください。
お肉を日持ちさせるには
お肉を腐らせないようにするには、冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存しておくと、日持ちするのでまとめ買いで買ってきたお肉をすぐ使わないのであれば、冷凍しておきましょう。
保存期間としましては、このようになります。
- 鶏肉⇒2週間~1ヶ月
- 豚肉⇒2週間~3週間
- 牛肉⇒3週間
豚肉と牛肉に関してですが、スライスされた場合の保存期間となります。
買ってきてから小分けにしてラップでしっかりと密閉し、保存袋に入れてから冷凍庫に入れましょう。
日持ちはしますが、おいしく食べたいという場合は、早めに使い切る事をおすすめします。
まとめ
- 腐ったお肉は、絶対に食べてはいけない
- 加熱したとしても、細菌は死滅するわけでは無い
- 食中毒になってしまった場合の対処法は、いくつかある
- 腐ったお肉は、味や匂い、感触に違和感を覚える
という事で今回は、腐ったお肉を食べると食中毒になるのかについて、いろいろとお伝えしてきました。
腐ったお肉を食べてはいけないと何となく思っていましたが、食中毒の症状を改めて知ると怖くなってしまいました。
私も1度鶏肉を使う際に、いつもと違う匂いがしたので、もったいないと思いつつも即処分した記憶が…。
この記事を書きながら、あの時処分しておいてよかったなと思いました。
あなたも、食中毒にならないためにも、ちゃんとした保存方法でお肉を保存し、腐っていないかしっかりと見極めてから使うようにしましょう。