7月が近づくと、スーパーやテレビで「土用の丑の日」という言葉をよく耳にしますよね。
うなぎを食べて夏を乗り切るーーそんなイメージが強い土用ですが、実は”土用の期間中にしてはいけないこと”があるのをご存じでしょうか。
「えっ、そんな決まりがあるの?」と思う方も多いはず。
実は、土用にはやって良いこと・避けるべきことが昔から決められており、知らずに行動している人も少なくありません。
この記事では、以下のポイントを分かりやすく解説します。
土用にしてはいけないことは何?

まず結論から。
土用の期間に避けるべきとされている行動は次の7つです。
- 土いじり(ガーデニング・畑・植え替え)
- 旅行
- 引っ越し
- 新居購入
- 就職・転職
- 結婚
- 開業
特に「土いじり」は、普段の生活でついやってしまいがちな行動ですよね。
では、なぜこれらがNGとされているのでしょうか。
なぜ土用にしてはいけないのか?

土用のNG行動には、昔から風習や思想が深く関わっています。
理由➀:土公神が土に宿るため
土用の18日間は、土の神様が土に宿る時期とされ、この期間に土を掘ったり動かすと神様の怒りを買うという言い伝えがあります。
そのため、以下のような行動は避けるべきとされています。
- ガーデニング
- 鉢植えの植え替え
- 畑作業
- 地鎮祭(特に土を掘る作業が伴う場合)
ただし、現代では土用を気にしない企業も多く、建築現場では普通に作業が行われることもあります。
気になる場合は、事前に相談しておくと安心です。
理由②:季節の変わり目で体調を崩しやすい
土用は「立春・立夏・立秋・立冬」の前の18日間。
つまり季節の変わり目=体調が不安定になりやすい時期。
そのため、以下のような”環境が大きく変わる行動”は負担が大きいと言われています。
- 引っ越し
- 新居購入
- 就職・転職
- 結婚
- 開業
「疲れが取れない」「ストレスが溜まりやすい」など、心身の不調に繋がりやすいと考えられています。
理由③:五行思想がベース
土用は、中国の【五行思想】が元になっています。
五行思想では、世の中の全てを木・火・土・金・水の5つに分類します。
季節も次のように割り当てられています。
- 春→木
- 夏→火
- 秋→金
- 冬→水
ここで「土」だけ余ってしまいますよね。
そこで、季節の変わり目の18日間を”土気が強まる時期=土用”としたのです。
土気が強まる=不安定になりやすい、という考え方から、慎重に過ごすべき時期とされています。
土いじりは全部だめ?→「間日」ならOK

土用の期間でも、土公神が天に行っている日=間日があります。
この日は土を触っても問題ないとされています。
その間日にも種類(季節別)があって、ご紹介しますと、
- 春土用⇒辰の日・午の日・酉の日
- 夏土用⇒卯の日・辰の日・申の日
- 秋土用⇒未の日・酉の日・亥の日
- 冬土用⇒寅の日・卯の日・辰の日
ガーデニングが趣味の方や、仕事で土を扱う方は、この間日を活用すると安心です。
土用の期間中にやって良いこと

土用は季節の変わりにあたるため、昔から「体調を整える」「生活環境を整える」ための行動が良いとされています。
特に、次のような行動は”土用の吉事”として知られています。
そのため、次のような行動が良いとされています。
- 衣替え
- 部屋の掃除
- 寝具の入れ替え
- 虫干し(夏の土用干し)
- 薬草入りの丑湯に入る
- 体を休める・無理をしない
特に夏土用には「土用干し」という風習があり、衣類や本を干して湿気を取り除く習慣があります。
季節の変わり目は、気温や湿度が大きく変化します。
そのため、衣替えをして季節に合った服装に切り替えるのが吉とされています。
- 冬物の湿気を飛ばす
- 夏物を出して風を通す
- クローゼットの整理整頓
こうした作業は、土用の”整理・調整”という意味にも合っています。
土用は「気が乱れやすい時期」とされるため、部屋を整える=気の流れを整えると考えられてきました。
特におすすめなのは以下の場所!
- 玄関(運気の入口)
- キッチン(火と水の気が混ざる場所)
- 寝室(体調に直結)
掃除をすると気分もスッキリして、季節の変わり目の不調予防にもつながります。
季節の変わり目は寝苦しさや冷えが起きやすい時期。
そのため、寝具を季節に合わせて変えるのが良いとされています。
- 冬布団→夏布団
- 毛布→タオルケット
- 湿気がこもった布団を干す
睡眠の質が上がる事で、土用の体調不良を防ぐ効果も期待できます。
夏土用には「土用干し」という伝統行事があります。
- 衣類の虫干し
- 本の虫干し
- 梅の土用干し
- 田んぼの土用干し(農作業の一環)
湿気の多い日本では、カビや虫を防ぐためにとても理にかなった習慣です。
夏土用の丑の日には、ドクダミ・センブリなどの薬草を入れたお湯に入る風習がありました。
これは、
- 夏バテ予防
- 体の毒出し
- 気力回復
などの意味が込められています。
土用は「気が乱れやすい=体調を崩しやすい」時期。
そのため、昔から”無理をしない期間”とされてきました。
- 睡眠をしっかりとる
- 暑さ・寒さに無理に逆らわない
- ストレスを溜めない
こうした”養生”が土用の基本です。
季節別:土用の過ごし方
土用は年に4回あります。
それぞれの土用には、その季節特有の体調の変化や気候の特徴があるため、食べると良いもの・避けるべきことが少しずつ違います。
それぞれの時期に合った過ごし方を知っておくと、より快適に過ごせます。
春土用の特徴
- 気温差が激しい
- 自律神経が乱れやすい
- 情緒不安定になりやすい
春は「木気」が強く、気持ちが揺れやすい時期です。
春土用に良いこと
- ゆっくり休む
- 白い食べ物を食べる(豆腐・白身魚・大根など)
- ”い”の付く食べ物(いわし・いちご・いんげんなど)
特に戌の日に食べると良いとされています。
夏土用の特徴
- 暑さで体力が奪われる
- 食欲が落ちる
- 夏バテしやすい
最も有名な「土用の丑の日」がある時期です。
夏土用に良いこと
- ”う”の付く食べ物(うなぎ・梅干し・うどん・瓜など)
- 土用干し(虫干し・梅干し・田の土用干し)
- 水分補給と塩分補給
夏バテ予防のための食習慣が多く残っています。
秋土用の特徴
- 冬に向けて体が変化
- 乾燥しやすい
- 気温差で風邪をひきやすい
秋土用に良いこと
- ”た”の付く食べ物(たまご・たら・たけのこなど)
- 青い食べ物(青魚・青菜など)
- 乾燥対策(加湿・保湿)
特に辰の日に食べると良いとされています。
冬土用の特徴
- 冷えが強い
- 免疫が落ちやすい
- 風邪・インフルが流行る
冬土用に良いこと
- ”ひ”の付く食べ物(ひじき・ひらめ・ひき肉など)
- 赤い食べ物(人参・トマト・赤身肉など)
- 体を温める行動(入浴・温かい飲み物)
特に未の日に食べると良いとされています。
あまり春土用や秋土用、冬土用といった言葉は聞いた事ありませんが、カレンダーを見て意識してみるといいですね。
まとめ

- 土用は季節の変わり目の18日間
- 土いじり・旅行・引っ越し・結婚・開業は避ける
- 理由は「土公神が土に宿る」「季節の変わり目で不安定」
- 間日なら土いじりOK
- 土用は衣替え・掃除・虫干し・休息に最適
- 季節ごとに食べると良い食べ物がある
土用の過ごし方を知っておくと、季節の変わり目をより快適に過ごせます。
ガーデニングや引っ越しの予定がある方は、ぜひ間日をチェックしてみてくださいね。


